大人びた子供を「ませてる」と言いますよね。
「ませてる」は方言ではなく日本全国で使われるいわば標準語です。
今回は「ませてる」の語源や使い方についてご紹介します。
どうぞ最後までお付き合いください。
目次
ませてるは方言?どこの言葉なの?
「ませてる」という言葉は方言ではなく日本のどの地域でも使われている言葉です。
類義語としては「ひねてる」や「早熟」「おませ」なんて言葉がありますね。
ただ、「ませこく」や「ませこき」という言葉は石川県の方言です。
「ませこく」の意味はおしゃれをする。
また綺麗に整えるというニュアンスよりも浮かれて着飾る、必要以上にめかし込むという時に使うようです。
「ませこき」はおしゃれをする人、おしゃれ好きな人という意味です。
ませてるの意味と使い方について
次に「ませてる」の意味や使い方の例をご紹介します。
ませてるの意味は?
「ませてる」の意味は「(子供が)実際の年齢の割に大人びていること。年齢と不相応な態度でいること」です。
ませてるの例文は?
ここでは、実際に「ませてる」を使った例文をいくつか紹介しますね。
- あの子はもう異性に興味があるようだ。ませているね。
- 最近の子供はませていて可愛げがない。
- 化粧品が欲しいなんて、ませてるんじゃない?
- ませてるけれど寝顔はまだまだおさないね。
ませてるの語源って何?
それでは「ませてる」の語源についてご紹介します。
もともとませてるという言葉はこましゃくれてるという単語から生まれたとされています。
高齢の方が「こまっしゃくれ」や「こましゃくれ」と言っているのを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
意味は「ませてる」と同様で、子供の仕草や口調が変に大人びていること。
使われるシュチュエーションも同じです。
こましゃくれているの語源
ついでと言ってはなんですが「こましゃくれてる」の語源についてもご紹介します。
一説によると細(コマ)+さくじるが訛って生まれた言葉ということです。
細(コマ)は小さい、細かいという意味ですが「さくじる」は耳慣れない言葉ですよね。
曰く、「さくじる」とははるか昔平安時代に用いられていた古語。
利口ぶって生意気な物言いをするという意味なのだとか。
つまり小さい生意気なやつ⇨細さくじる⇨こましゃくれてる⇨ませてるとなったんですね。
ませてるの類語について
「ませてる」という言葉には類語が沢山あります。
”大人びている”という意味と”不相応な態度”という意味でそれぞれの類語を順番にご紹介していきます。
ませてる(実際の年齢の割に大人びている)
「年齢の割に大人びている」という意味合いでの類語は次の通りです。
- おしゃま
- 早熟な
- 大人びた
- 若年寄り
- 背伸びした
- 可愛げのない
- 無邪気でない
- 冷めた
- おませ
ませてる(年齢と不相応な態度)
「年齢に対し不相応な態度」という意味合いでの類語は次の通りです。
- 生意気な
- 小生意気な
- ナメた
- くさった
- 不遜
- ひねた
- 小賢しい
- 一丁前な
- 訳知り顔
類語はまだまだありますが、書ききれないのでこの辺りにさせていただきます。
この中であなたが実際に言われたことのある言葉はありませんでしたか?
私は幼少期に生意気だの一丁前だの、毎日のように言われたものです。
いま子供に言ったら問題発言になりかねませんね。
まとめ
今回は「ませてる」という単語についてご紹介しました。
平安時代にも同じような意味の言葉があったことには驚きましたね。
いつの時代でも「子供は子供らしく」という願望が大人の心の中にあるのかもしれません。
日本語は奥が深くてとても興味深い言語です。
1000年以上も前に誕生した言葉が形を変えて今も様々な場所で交わされています。
当たり前に使っている言葉も、その由来や意味を調べてみると様々な発見がありますよ。
気が向いたときにでも、ぜひ調べてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。