バラ科の中でも、モッコウバラは育てやすいと聞く一方、「植えない方がいい」という言葉も耳にしたことがあります。
植えてはいけないと言われる理由は、モッコウバラがどんどん育つので、枝が暴れて手に負えなくなることがあるからです。
フェンスからはみ出して咲いているモッコウバラを目にしたこともあるのではないでしょうか。
それを聞いたり、目にしたりすると自分の家の庭に植えることを躊躇してしまいますよね。
でも、剪定や仕立てをしたり、鉢植えにしたりすることで小さく育てることもできます。
今回は、そんなモッコウバラの特徴とともに、植えてはいけないと言われる理由を詳しくお伝えします。
その他にも、風水や花言葉にも触れていきますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
モッコウバラを植えてはいけない理由とは?
モッコウバラを植えてはいけないと言われる理由は、モッコウバラの強健に成育するがゆえの手入れの大変さにあるようです。
モッコウバラは名前にある通りバラ科です。
バラは栽培が難しいとよく耳にしますが、そんなバラ科の中でもモッコウバラは強健で、病気も普通のバラと比べると少なく育てやすいバラです。
それなのに、植えてはいけないと言われる理由は次の通りです。
- 大きく育つので広いスペースが必要。
- 剪定や仕立ての手間がかかる。
- 害虫被害が発生するリスクがある。
大きく育つので広いスペースが必要
強健と言われるモッコウバラは大きくなると8m以上にもなります。
そのため、苗を植える時は、アーチやフェンスなどを後ろに立てて育てることが多いです。
フェンスやアーチなど寄りかかるものがあると、どんどん成長していきます。
植物の成長に欠かせない肥料ですが、モッコウバラにたくさんの肥料は必要ありません。
なので、コマめに肥料をやる手間はありません。
肥料をあげていなくても生育が良いので、剪定をしないでいると、フェンスを越して道路にたくさんはみ出してしまったり、隣の家まで伸びてしまったりすることもあります。
その他にも、モッコウバラのツルはとてもよく伸びるので、隣の植物とのスペースを確保して植える必要もあります。
広いスペースが必要となるとすると気軽に植えられなくなってしまいますね。
剪定や仕立ての手間がかかる
モッコウバラは蔓バラなので、仕立てを行う必要があります。
一般的な仕立て方は、伸びたシュート(株元から新しく伸びる太い枝)をフェンスやアーチに誘因します。
その仕立てをしないと、好き勝手にどんどん伸びていってしまいます。
フェンスから出て、通行人の邪魔になるまで伸び放題にしないよう誘引が必要ですね。
キレイなアーチを作るにも、この誘引は大切になります。
また、花が咲き終わった後と冬に剪定が必要です。
花が咲き終わったら、枝を主幹の付け根から切ります。
その時に、さらに大きく成長することを考えて、スペースに合わせて大きさを調整します。
また、込み合った枝も切って通気性を保てるようにしましょう。
冬は、暴れている枝や枯れた枝などの不要な枝を整理する程度の剪定をします。
このように、比較的簡単に育てられる植物と言えども、適度な大きさを保つための手間がかかります。
害虫被害の発生のリスクがある
モッコウバラは、比較的に害虫被害が少ない植物ですが、ハダニやアブラムシが発生することがあります。
湿度が高くなるとハダニが発生しやすくなるので、風通しを良くする上でも剪定が大切です。
ハダニやアブラムシは、スプレー式の薬剤で簡単に駆除できますので、見つけたらすぐに退治しましょう。
どちらも放っておくとモッコウバラを弱らせて枯らしてしまう恐れもありますのでご注意を。
モッコウバラを小さく育てるポイントは?
広いスペースがないけど、モッコウバラを小さく育てたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
モッコウバラを小さく育てるポイントは、次の2つです。
- 鉢植えとオベリスクで育てる
- 剪定をして大きさを調整する
鉢植えとオベリスクで育てる
モッコウバラを小さく育てたい場合は、鉢植えとオベリスクで仕立ててみましょう。
オベリスクにらせん状に巻きつけることでコンパクトなスペースでも育てることができますよ。
生長が旺盛なモッコウバラには、大きめのオベリクスを選ぶようにしましょう。
小さかったり細かったりすると、誘引するときに枝が折れやすくなってしまいます。
また、大きいオベリクスの方が剪定もしやすいです。
オベリスクの仕立て方をご紹介します。
オベリスクの仕立て方
- 鉢の1/3まで土を入れる
- 鉢の中央にオベリスクを立てる
- モッコウバラの苗をオベリスクの外側に置き土をかぶせる
- モッコウバラのツルをらせん状にオベリスクに誘因する
剪定して大きさを調整する
既に地植えしてあるモッコウバラを小さく育てるには、剪定を丁寧に行い、大きさを調整することに限ります。
剪定は、咲き終わった枝を半分残して切ります。
今年伸びた太い枝(シュート)をきるとそこから細い枝が伸びて花が咲くのです。
何でも構わずに大きさだけをそろえるために剪定すると花咲きが悪くなることもあるので気を付けてくださいね。
「切り落として良い枝」と「切り落とさない枝」を理解して剪定するようにしましょう。
切り落として良い枝
- 今年伸びてきた太い枝
- 細くて弱っている枝
- 何年か経っている古い枝
切り落とさない枝
- 切った先に延びた健康な小枝
地植えで既に枝が暴れてしまっていて、自分の手に負えない時は、造園のプロにお願いするのも一つの手ですね。
モッコウバラの風水について
モッコウバラの風水をご存じでしょうか。
風水では、普通トゲのあるものは利用されません。
ですが、モッコウバラはトゲがないので、風水でも利用されています。
ここでは、モッコウバラを使った風水をご紹介します。
運気をUPさせる
東北の方角に「黄色のモッコウバラ」を植えると厄除けになると言われています。
金運UP
家の西側に「黄色のモッコウバラ」を植えると金運のエネルギーが活性化されると言われています。
浄化運UP
浄化の効果を得たい時は、家の入口付近に「白いモッコウバラ」をアーチ状にして植えておくとよいでしょう。
モッコウバラでも、白か黄色の違いもありますので、これらを参考に取り入れてみてくださいね。
モッコウバラの花言葉は?
モッコウバラの花言葉は、次の5つです。
- 純潔
- あなたにふさわしい人
- 初恋
- 幼いころの幸せな時間
- 素朴な美
モッコウバラの花言葉を一つずつ説明しますね。
純潔
モッコウバラはバラといってもトゲがないことから「純潔」という花言葉が付きました。
また、聖母マリアがモッコウバラのつぼみの上にベールをかけると、純白のバラが咲いたという伝説もあることも由来しています。
あなたにふさわしい人
モッコウバラにはトゲがなく、挿し木をするとツルが伸びて寄り添うように成長するその様子から付けられた花言葉です。
初恋
モッコウバラが小ぶりのバラであることから、出しゃばらずに可愛らしさを醸し出しているところが、少女のころの初恋を思い浮かばせることから付けられた花言葉です。
幼いころの幸せな時間
モッコウバラの花が小さいことが由来です。
バラの中では早咲きで小さな花をたくさん咲かせる姿を見て、幼い子供たちをイメージして付けられた花言葉です。
素朴な美
バラと言えば様々な鮮やかな色がありますが、モッコウバラは、白か黄色の二種類しかありません。
また、モッコウバラの一つ一つには派手さはありませんが、小ぶりでたくさん房のように集まって咲いている様子は、素朴な美を演出しているように感じられることから付けられた花言葉です。
まとめ
モッコウバラを植えてはいけないといわれる理由は、旺盛な生長から枝が暴れて手に負えなくなることがあるからでした。
そうならないように、剪定や誘引の手入れが必要です。
その手間が、大変だと思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、春先になると真っ先にきれいな花をたくさんつける様子に心が和み、その大変さを忘れさせてくれるのではないでしょうか。
限られたスペースしかない方でも、剪定をして小さく育てることも可能ですし、オベリクスを利用して鉢植えも可能です。
手入れは必要ですが、他の植物と比べても害虫被害が少なく、強健に育ってくれるので多くの家庭でみられるのでしょう。
運気UPや金運UP、浄化運UPなど風水的にも良い意味があるので、これからガーデニングを始められる方も検討してみても良いのではないでしょうか。
モッコウバラの花言葉は、「純潔」「あなたにふさわしい人」「初恋」「幼いころの幸せな時間」「素朴な美」と、その花の姿をよく表すものばかりです。
そんなモッコウバラに癒される時間を作ってみるのもいいですね。